高分子論文集
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ε-カプロラクタムのアニオン重合による高分子量ナイロン6の合成: 分子量および分子量分布の評価
上田 一恵中井 誠服部 剛士山田 和信田井 和夫
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1997 年 54 巻 6 号 p. 401-406

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抄録

ε-カプロラクタムのアニオン重合により合成した高分子量ナイロン6について, 溶液粘度法, 光散乱法を用いて分子量を, GPC法を用いて分子量分布を評価した. 固有粘度 ([η]) は, ポリマー濃度を非常に低くして測定した溶液粘度から求めることができた. また光散乱法においても低濃度ポリマー溶液を用いる測定で重量平均分子量 (Mw) を得ることができた. 固有粘度と光散乱法で求めたMwとの間にはMark-Houwink-桜田の式; Mw=2.81×104× [η] 1.35Mw1,000,000までの広い範囲で成立することがわかった. GPC法で得た分子量分布 (P=Mw/Mn) は, 開始剤の官能基濃度が減少するにつれ低下し, 最高分子量のポリマーではP=1.49となり, 分子量分布の狭い高分子量ポリマーであることがわかった.

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