1989 年 32 巻 4 号 p. 199-205
溶剤脱れきのパイロット•プラント (2l/h) を用い, アラビアン•ライト, アラビァン•ヘビーおよびスマトラ•ライトの減圧残油を原料油として, プロパン, ブタン, n-ペンタンおよびブタン-n-ペンタン混合物の各溶剤による抽出実験を行い, 原料油組成, DAO収率およびDAO性状に関する基本的な関係, ならびにDAO収率およびDAO性状に対する抽出条件の影響について検討を行った。この結果, 溶剤の種類によって抽出される炭化水素組成がある程度定まり, これに伴って, 脱金属, 脱硫, 脱窒素率も一定の傾向で変化する。とくに, 重質油軽質化における前処理プロセスとしては, レジン分をどこまで抽出するかが最も重要な因子であると考えられる。