木材学会誌
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一般論文
木材のねじり疲労特性
安藤 幸世山崎 真理子渡辺 純子佐々木 康寿
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2005 年 51 巻 2 号 p. 98-103

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抄録

ブナ, ベイヒの繊維方向を軸とするねじり疲労特性について検討した。ねじりモーメント制御, 両振り正弦波形で繰り返し周波数0.1Hzと1Hzで実施し, 樹種による違い, 応力レベルおよび繰り返し周波数の影響を調べた。さらに, 1サイクル毎のエネルギ損失の特性から木材のねじり疲労特性を検討した。得られた主な知見は以下の通りである。(1) せん断強さに対するせん断応力の比 (応力レベル) が30%~100%の範囲では応力レベルと疲労寿命回数の対数とに負の直線関係があった。(2) 周波数が大きい方が疲労寿命回数の多い傾向にあった。(3) 1サイクル毎のエネルギ損失の平均値は疲労寿命回数が延びるにつれ或る一定値に収束する傾向が得られた。この収束値は微視破壊の発生および進展に関与しない量と推測でき, およそブナで0.7kJ/m3, ベイヒで0.5kJ/m3であった。このときの応力レベルの限界値は疲れ限度と考えられ, およそ30%と予測した。

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© 2005 一般社団法人 日本木材学会
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