日本地すべり学会誌
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論文
地形・地質解析と有限要素解析の連携による地震時の地すべり危険度評価手法
林 一成若井 明彦田中 頼博阿部 真郎
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2011 年 48 巻 1 号 p. 1-11

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抄録

山地斜面における地震時の地すべり危険度を広域的に評価するための手法を検討した。近年地震に伴う地すべりが多発している第三系堆積岩地域での代表事例として, 2004年新潟県中越地震により発生した地すべりを対象とした。広域に得られる地形・地質デ-タの分析と有限要素法に基づく既往の地震応答解析結果の分析により, 地すべり発生場の特徴を検討した。さらに, 地震時に地すべりを発生しやすい条件を整理することで, 個々の斜面で想定される地震地すべりの規模や危険度をどのように予測できるか考察を加えた。以上の検討から, 地震時における広域の斜面被害予測のための重要な知見が得られた。

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© 2011 公益社団法人 日本地すべり学会
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