2004 年 45 巻 6 号 p. 339-343
4-ノニルフェノール(4-NP (Mix))およびビスフェノールA (BPA)をはじめとする内分泌かく乱作用を有すると推定される12種類のフェノール類について,病院給食を試料とし,2年間にわたる実態調査を行った. その結果,4-NP(Mix)が5.0~19.4 ng/g, BPAが0.2~1.1 ng/gの濃度範囲で,高頻度で検出された. また,4-tert-ブチルフェノール,4-n-ペンチルフェノール,4-tert-ペンチルフェノール,4-n-ヘキシルフェノール,4-n-ヘプチルフェノール,4-tert-オクチルフェノールが0.1~2.4 ng/gの濃度範囲で検出された. 推定一日摂取量は4-NP(Mix)が5.8 μg/日,BPAが0.42 μg/日で,その他のフェノール類は1 μg/日以下であった.