日本LCA学会誌
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研究論文
日本の二輪車保有台数は過大評価されているか? ストック・フローに関係する各種データの検討
原 卓也
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2018 年 14 巻 1 号 p. 85-98

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抄録

本論文では、日本国内の二輪車のストック・フローに関するデータ間の整合性を検証することで、二輪車の保有台数が過大評価となっている可能性を検討する。保有台数について、公式データである検査・届出台数と、軽自動車税課税台数、税収納率、自賠責保険加入台数、消費実態調査から推定される保有台数などを比較・分析する。その結果として、車検制度対象外の車種である軽二輪や原付の公式データ保有台数は、より実態に近いと考えられる他のデータより過大になっていることを示す。車検制度対象車種の小型二輪については、実態に近いことを示唆するデータと過大であることを示唆するデータの両方があり、今回の分析からは結論付けられないが、車検制度対象外の車種と比べれば、過大評価の程度は小さいことを示す。

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© 2018 日本LCA学会
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