グリシジルメタクリレートを放射線グラフト重合した後,亜硫酸ナトリウムを使うスルホン酸基導入によって,平均粒径35 μmのポリエチレン製粒子にカチオン交換ポリマーブラシを固定した。得られたカチオン交換粒子を充填したカラム(高さ 2 cm, 断面積 0.61 cm2)に,リゾチーム溶液を空間速度500∼2300 h-1で流通させた。リゾチームの平衡吸着容量および溶出率の点から,線量およびグラフト率としてそれぞれ200 kGyおよび100%で作製したカチオン交換粒子が優れていた。カチオン交換粒子を充填したカラムは,拡散物質移動抵抗が無視できるために,リゾチーム溶液の空間速度によらずに一定の動的吸着容量を示した。